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2004年06月24日

●焼物の文様、十草

十草模様の湯呑み
いろは堂の九谷焼の紹介の中に時折、「十草」(トクサ)という文様が出てきます。左の湯呑みは十草模様を少しアレンジしたものです。一般に十草模様と言えば、縦縞の模様ですが、さて十草とはどのようななものだかご存知ですか? 実は、これが十草です。

トクサ
トクサ科トクサ属の植物で、湿地に生える常緑のシダの仲間だそうです。先端に小さな胞子嚢が1つできますが、一年中こんな形をしています。シダ類にはスギナ(つくし)やぜんまいなどがあることを考えれば、花はおろか、葉っぱもない、こんな形でずっといる不思議さにも、ちょっと納得できるような気がします。

十草は「砥草」「木賊」とも書きます。茎が固く、ざらついているのですが、これを乾燥させたものを砥石のように木の表面を磨くのに使用することに由来しています。昔より家具(箪笥など)や工芸品(硯入れなどの木箱、わっぱ、和傘、印鑑、茶杓など)を作るときに、表面を磨いて仕上げるために使用されています。そのほか、目の薬としても利用されるそうです。

焼物の模様には、このように生活に密着した、身近にある物が多く描かれているのですね。

2004年06月14日

●田植えに行ってきました

田植え
家族で田植えイベントに参加しました。狭山丘陵の西の端に、雑木林のある里山の風景を残し、その文化を体験できる場を提供することを主な目的とした、大きな野山北六道山公園があります。ここには高低のある地形を利用したフィールドアスレチックなどもありますが、田んぼと小川、茅葺の民家もあり、年間を通じて「里山の体験」ができます。

「里山って何?」とおっしゃる方もあるでしょう。皆さんは「となりのトトロ」をご覧になったことがありますか? 一昔前の田んぼや畑、雑木林や小川などを舞台にした宮崎駿のアニメですが、そこに登場する風景は、実はこの一帯の里山をベースに描かれたものと言われています(八国山緑地もすぐ近く)。日本では古くから、農家が堆肥の元となる落ち葉や薪などを得る場所として、近くの雑木林を大事にしてきました。民家と雑木林が織りなす風景、それが里山の風景です。

ここで開催された「田植え」イベントで、入ってきましたよ、田んぼに。ほとんど経験のない、子供を含む人たちが田植えをしようっていうのだからそれは大変。職員の方達の指導を受け、目印に張ってくれる紐を頼りに古代米の苗を植えました。泥だらけになったけれど楽しい経験でした。田植えをしながらザリガニ捕りに興じる子供もいました。近くの小川にもザリガニやオタマジャクシがいて面白いぞ。お昼は民家でお弁当。おいしいお米ができますように!
里山の茅葺の民家

2004年06月06日

●日本の美、花菖蒲

吹上菖蒲園
皆さんは「菖蒲しょうぶ」と聞いたらどんな植物が思い浮かびますか?

きっとあやめに似た美しい花を思い出すのではないでしょうか。昨日、とある菖蒲園を訪れたのですが、そこで、「菖蒲」と「花菖蒲」とは違うことを初めて知りました。

一般に「菖蒲の花」といった場合、おそらくそれは「花菖蒲」の花を指しているのだと思うのですが、「花菖蒲」はアヤメ科の植物で、「菖蒲」はサトイモ科の植物なのですって。五月のお節句によくお風呂に入れるのはサトイモ科の「菖蒲」なのだそうです。サトイモ科の「菖蒲」の花は黄緑色の肉穂花序という、見た目は花というよりは蒲(ガマ)のような、とうもろこしの実(!?)のようなものです。

ちなみに「黄菖蒲」というのはヨーロッパ原産で、一方、「花菖蒲」は日本のほか、朝鮮半島、中国などに分布しています。どちらもアイリス類(アヤメ科)に分類されます。日本では「花菖蒲」は人々に愛され、江戸時代からは広く品種改良が行なわれてきました。訪れた菖蒲園にも色も形も様々な花菖蒲が咲いていました。

ハナショウブ、江戸系の初紅
明治神宮御苑の菖蒲田は有名ですが、菖蒲園は各地にあります。きっと皆さんのお近くにもあることと思います。花菖蒲、これも日本の美のひとつですね。