« 2004年12月 | メイン | 2005年02月 »

2005年01月27日

●郡山の凍り豆腐

凍り豆腐、厚さ約3mm私は福島県は郡山の「みたて食ってみねえ会」というところから毎月、米に味噌などのセットを送ってもらっています。今月、届いたものの中に凍り豆腐がありました。

凍り豆腐(こおりどうふ)と言えば、一般に関西では高野豆腐として親しまれていますが、これを東北あたりでは凍み豆腐(しみどうふ)と呼ぶようです。生の豆腐を凍らせ、乾燥させて作ることは共通していますが、この郡山の凍り豆腐は一般にスーパーなどで見かける高野豆腐よりも厚さが薄く、3ミリぐらい。

実を言うと凍り豆腐は昔からあまり得意ではないのですが、この郡山の凍り豆腐、いけます。薄いせいなのか、味がしみやすく、また舌触りが滑らかです。普通の高野豆腐だとちょっとスポンジ状の食感(!?)をしていると思うのですが、これは私の料理の腕のせい?

さて、冒頭の「みたて食ってみねえ会」(みたてというのは御舘村、郵便局の不在通知が入っていたときに送り主の名前を告げるといつも笑われる)のセットにはいつも「みたて通信」という手書きの新聞が付いてきます。その中の一節。

昔のわらべ歌。「正月はイイもんだ。雪のようなママ食って。コッパ(木片)のようなオイヨ(魚)食って、アブラのような酒飲んで」。(中略)米だけの御飯が食べられるのは正月や祝い事の席ぐらいで麦飯が常食であるから、銀飯は最高のご馳走であった。塩漬の鮭でしょっぱくて魚の味などないくらいのものでも木を削ったようなオイヨは最高であったと子供たちが歌ったのである。

昔の質素な生活、そうした中での正月の晴れ晴れしさが想像され、また、今の日本の生活のなんと贅沢なこととも感じられました。

2005年01月21日

●漆器。普段の暮らしに

漆器、漆器、漆器今年もあっという間にお正月が通り過ぎっていってしまいました。なぜだか年々お正月が「らしく」なくなってくるようで... 

我が家では今年はとうとうおせち料理は一品も作らずじまい。おせち料理を作らない年末はとっても楽だけど、元日の朝食卓の上に重箱が載っていないのはちょっと淋しいかな。そういえばもうずいぶんと重箱の出番がないことに気が付きました。キッチンの棚にしまい込まれたままもう何年になるでしょう。

なぜか漆器は格調高く、特別な日の器と思いがちで、重箱も蓋つきのお碗もしまい込んだまま。しかも使った後の洗い方や手入れなどが面倒なのでついつい敬遠してしまいます。しかし漆器は本来堅牢で実用的な器のはず。古代、木の器を長持ちさせるために表面に漆(うるし)を塗って木の地を保護し丈夫にしたのですから。そういえば「縄文時代の遺跡から出土した漆塗の櫛や器は五千年のときを経てなお鮮やかな朱色をしていた」という記事を何かの本で読んだことがあります。そうか、それほど神経質になることないのかな。それよりもしまったままのほうがもったいない。敬遠していたら、漆の艶の美しさも、器のぬくもりも楽しめないまま死物と化してしまうかもしれない。

大切にする気持ちを忘れないで、気軽に使ってみましょうか。
大好きな K さんに内祝いにいただいた森英恵さんブランドの蒔絵風のお盆と朱色の鉢。モダンな小鉢は秋田の川連(かわづら)漆器。和菓子をいただくときのナイフとスプーンもありました。それから毎日使っているお碗。ぬるま湯で洗った後やわらかい布で拭いていると、なんだかわたしの気持ちまでやさしくなってくる気がします。

2005年01月13日

●歳時記:1月、ロウバイと水仙

今朝、洗濯物を干そうと物干し台の下に立ったら、さくっという音とともに足が沈む。あ、霜柱。いよいよ厳寒期に入ったのですね。ところで、「シモバシラ」という植物をご存知ですか (私はたった今、本を読んでいて知りました)。シソ科の野草ですが、吸水力が強く、外気が氷点下でも地中より毛細管現象の作用で水を吸い上げ、この水が枯れた茎の途中からしみ出して、外気に触れて凍っていく。そうして茎に沿ってだんだんと凍っていって柱のようになるのだそうです。このシモバシラ、東京では神代植物公園や高尾山などで見られるようです(私はまだ見たことがありません。写真は「花めぐり・スライド全集・冬」に載っていました)。

さて、1月の花と言えばロウバイと日本水仙。どちらも香りがよい花で、私の大好きな花です。ぴいーんと張りつめた冬の庭に一歩踏み出したとき、この花の甘い香りがしてくると、ふっと心が和みます。

この冬は水仙がいつになく花つきがよく、12月のうちからいくつも花を咲かせてくれました。ロウバイは木の花、下向きに咲く褐色がかった黄色い花びらはちょっと透き通ったような感じで、蜜蝋のようなこの色と質感が名前の由来だとか。

一段と寒くなりますが、水仙の花のように凛として、この時期を乗り切っていきたいと思います。

日本水仙ロウバイ

2005年01月02日

●新年のご挨拶

明けましておめでとうございます。

昨年4月に公開したインターネットショップ「いろは堂」と「いろは堂ウェブログ」は早9ヶ月を経過し、初めての新年を迎えました。ショップの品揃えもウェブログの内容もさらに充実させ、皆様に喜んでいただけるものにしていきたいと意を新たにしております。

本年は、新たに以下の活動に力を入れていく計画です。
  1. 日本の皆様から日本の文化や伝統、お住まいの土地の故事来歴、祭事その他についての情報を募り、それらの情報を英語化してゆく。
    日本文化の海外への情報発信に是非ご協力ください。
  2. ショップの英語化(及び諸外国語化)- 海外向けに商品を販売したいショップの方々のためにショップの英語化、またはご指定の商品の英語化と当方の商品ページへの掲載。
    外国語でのコミュニケーションに不安のある方々のため、海外からの注文その他のやりとりは、ご意向を確認しながら当方にて代行させていただきます。
上記の詳細については、改めてお知らせさせていただきます。
弊店へのご要望・質問などがございましたら、どしどしお寄せください。
2005年01月01日

●あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。
今年が皆さまにとって、明るく穏やかな年でありますように

初日の入

新しい年が明けた今日は、初日の出ならず初日の入りを拝ませていただきました。

昨日の雪がうそのように見事に晴れ渡った空。風はさすがに冷たいですがよい元日で、我が家恒例のお墓参りに出かけました。帰りちょっと寄り道をして「海ほたる*」へ行ってみたのです。ちょうど日の入りの時刻で、みごとな日の入りに遭遇しました。西の空一面は厚い雲に覆われているので太陽の姿は見えません。でも厚い雲と山々の稜線との間に横たわるわずかな雲の切れ目に、沈み行く太陽の輝きだけが見えます。だんだんとまぶしさを増す光を言葉もなく見つめていると、ついに雲の切れ間から太陽が現れました。目を開けていられないほどのまぶしさ。ものすごいエネルギー。太陽の最後の輝きであたり一面はオレンジ色に染まり、夫の顔も母の顔もまるで興奮しているかのように赤く見えます。

新しい年の最初の一日が終わろうとしています。終わりよければすべてよし。
今年もきっと色々なことが起こるに違いないけれど、確かに自然の力を前にしては私たち人間はほんとうに無力ではあるけれど、それでも人間の力でなくては成し遂げられないことがあるはずです。明るく穏やかな年にしなくてはと気持ちがちょっと昂揚した初日の入りでした。


*東京湾アクアライン海ほたるのこと