もうひとつの招き猫誕生話

玉ちゃんの像
玉ちゃんの像

新宿住友ビル玄関前に鎮座する「玉ちゃん」、世界的彫刻家、流政之氏の作品です。

「碑文」

人にいのちあれば ねこにもいのちあり
江戸のさとを ひらきし太田道灌
この地の北で いくさに敗れ
あわや いのちを 失わん時
一匹のねこあらわれ にげ道をあんない
いのちをとりとめ 江戸を開いた
なれど このかくれた江戸の恩ねこも
ねこなるゆえに なものこらぬはふびん
江戸のいいたま 玉ちゃんと名づけ
のちのちまでの江戸のまもりとす
つくりびと 流 政之
ねこの生れ 文明狂年

新宿区西落合にある自性院の話。いくさで劣勢に立たされ、道に迷った太田道灌を一匹の猫が自性院に案内、道灌は危ないところを救われます。後に道灌はこの猫の地蔵尊を自性院に奉納します。この猫地蔵が、やがて自性院が「招き猫発祥の地」と呼ばれる、きっかけになります。世田谷豪徳寺と並ぶ、もうひとつの「招き猫発祥の地」説です。