ちぎり絵、和紙で表現する

ぎり絵展に行ってきました。色紙やカードに椿の花やクリスマスツリーを貼ったものが「ちぎり絵」とばかり思っていましたが、とんだ誤解でありました。油絵と見まがう風景画、静物画そして人物画。どれも紙を貼り付けた絵とは思えない表現力で、びっくりしてしまいました。

和紙今日、知人のち知人の作品は、猫の絵と静物画。遠目で見たときは油絵のように見えたのですが、近づいて見たら、細かくちぎった和紙を張りつけているのがわかりました。ツタのからまる垣根から顔をのぞかせてる可愛い子猫ちゃんのふさふさした毛の感じは、ちぎった和紙の長い繊維で表現されています。本物の猫の毛みたい。ポットと果物の静物画を見ると、微妙な色合いの果物は彩りを幾重も重ねてあります。果物の艶と光の影は最後に絵筆をさっと走らせて表現したよう。透明感さえ感じます。

絵にはいろいろな表現方法があるのですねぇ。和紙は繊維が絡まって紙になっているものなので、手でちぎると長い繊維が残ります。確かに、和紙を破くと切れ端に糸のようなものが出ます。この性質を利用して草木や花、風景や人物などを表現するのがちぎり絵なのだそうです。和紙をちぎった指先がそのまま絵筆となりキャンパスの上で慎重に、そして微細に動いている様を想像してしまいます。日本古来の和紙が持つ独特の特徴を表現方法とし、自身の指先を道具として、絵画にも優る独特な世界が作られるのです。

手漉きという言葉どおり、和紙には人の手のぬくもりを感じます。紙を漉く職人さんの心と手のぬくもりがこめられているからでしょうか。そんなあたたかな和紙を指先でちぎったり貼ったりして、長い時間をかけて仕上げるちぎり絵にもぬくもりを感じました。

このちぎり絵展での作品を掲載できればよろしいのでしょうが、勝手に撮影するわけにもいかず帰ってきました。ネットで検索しているうちにこんなすてきな「ちぎり絵のギャラリー」を見つけました。管理者の方から掲載のご許可をいただきました。実物の質感をお伝えすることはできませんがせめて雰囲気だけでも。
和紙について:和紙の博物館



2件のコメント

  1. ちぎり絵のギャラリー見ました。とてもきれい。本当に油絵や水彩画のように緻密に描けることに、というか、これだけの労力はたいへんなことだろうと感心しました。
    ちぎり絵をデータ化することで質感が十分伝わらない、と管理人の方の言葉がありましたが、でも、よーく見ているとなんとなくふんわりとした柔らかな感じも伝わってきます。この材料は和紙を使っていらっしゃるとのこと、和紙の魅力っていろいろあるんですね!

  2. hiromiさん、コメントありがとうございます。
    ほんとにものすごい集中力と根気ですよね。聞くところによるとひとつの作品を仕上げるのに数ヶ月もかかるんですって!和紙を作る人が高齢でいまはもう作っていらっしゃらないのが残念だという、作者の方のことばが気になっています。伝統工芸の世界ではどこも職人さんの高齢化と後継者不足が進んでいるんですよね、きっと…

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