お誕生日といえばおなじみのこの曲。誰もが知っているハッピーバースデーソング。去年の春、コロナ禍になってから手を洗う時にはいつもこの曲を口ずさみながら手洗いしています。「手洗いは20~30秒かけて隅々まで洗う。30秒は結構に長い。この歌2回で、ちょうどそのくらい」だそうで、私は今日も買物から帰ってくると♫ハッピバースデーツーユー♫と歌っています。

4月のことですが、テレビ朝日「題名のない音楽会」の「今、注目のニュータイプの音楽家を知る休日」という番組で、クラシックピアニストの角野隼斗(Hayato Sumino)さんがこのハッピーバースデーソングのアレンジ作品を披露してくれました。1月生まれから12月生まれの人まで順番に祝っていくというコンセプトでアレンジされたバースデーソング、

Happy Birthday To Everyone (12の調によるバースデー変奏曲)です。

「自分の月がどんな演奏になるのでしょうかね。」という司会の石丸幹二さんの紹介で演奏が始まりました。厳かに1月が奏でられました。続いて2月、3月・・・そして12月へと。なんて美しい音色。そして色彩豊かなこと。それぞれの月の情景が目に浮かんできます。おめでとう、生まれてきてくれてありがとう、と祝福してくれています。とっても幸せな気持ちになりました。素敵なバースデーソングに感動しました。

私の生まれ月は2月。もう一回じっくり聴いてみようと、録画した番組を再生。あ、このキラキラ感はなんだろう…。2月は一年で一番寒い季節です。私が生まれたのは60年以上も前ですのでエアコンも温風ヒーターもなく、母は夜中に泣く新生児の私を抱えてさぞかし寒い思いをしただろうと、申し訳なく思っているのですが、この2月のキラキラ感はとても素敵!

暦の上では寒が明けたとはいえ、まだまだ寒い2月。それでも空の色、木々の様子、陽の光などにほんのわずかだけど感じる春の訪れ。春到来の喜びや希望と一緒に母は私を抱っこしてくれていたのかもしれないと想像すると、ちょと救われる気がします。

今日も誰かの誕生日。おめでとう。生まれてきてくれてありがとう!ハッピバースデーツーユー!

以下のサイトでこのバースデー変奏曲を聴けます。

さて、ここから先は私の独断と偏見による、暴挙といえる試みであります。実はこのバースデー変奏曲を聴いたとき、3の演奏がはじまった瞬間、山笑うの光景が思い浮かんだのです。楽しそうにちょっと跳ねてるこの感じ。3月の季語、山笑うだ。続く4月は、風光るかな。5月は……。もしかしたら12月すべてに俳句の季語が結びつくかもしれない。強引ではありますが、やってみます。

1月。厳かに始まりました。明けの春

2月のキラキラ感。早春

3月。山笑う

4月。ますます楽しくなってくるこの感じは、風光る

5月。見渡すかぎり緑の世界が広がる。万緑かしら。

6月。梅雨。長く降り続く雨。それは慈雨でもあります。雷鳴とともに梅雨明けとなり本格的な夏へ。

7月。青田。青い穂がいっせいに風になびいている情景が目の前に広がってきます。待ってました夏。

8月。軽やかに秋がはじまる。秋立つ

9月 大いなる実りの豊の秋

10月 紅葉した木々の美しさ。錦秋(きんしゅう)

11月。圧巻の演奏。集大成のよう。11月で一気にフィナーレ?秋満載の10月と年末でなにかとイベントの多い12月に挟まれて、11月ってなんとなくイメージのわきにくい月。けれどなかなか表にでないイメージを逆転させたこのダイナミックさ。うーん、11月の季語の中に見つからない…

12月 冬銀河。細見綾子さんの句「再びは生まれ来ぬ世か冬銀河」がよぎりました。冬銀河が美しく輝いています。一度きりの人生。一日一日を大切にしなくては。

以上です。何言ってんだと、突っ込まれること覚悟で、季語を勉強させてもらいました。

そして、お誕生日おめでとう。生まれてきてくれてありがとう!ハッピバースデーツーユー!