参議院選挙が終わりましたが、選挙と言えばだるま(!?)、だるまと言えば張り子の縁起だるまです。だるまは、そもそも中国・嵩山の少林寺で『面壁九年』、壁に向かって9年座禅して悟りを開いたという達磨大使を模したもの。達磨大使が祀られている群馬県高崎市の少林山の第九代東嶽和尚が天明の飢饉(今から200年ほど前)で苦しむ農民を救済するために副業として張り子のだるまを作らせた、というのがその起源だそうです。
ずらりと並ぶだるま

こうしたことから、現在でも少林山付近にはだるまを作るところが多数あり、高崎市は実に全国の約8割もの生産高を誇っています。その一つ、大門屋さんを訪れました。店内には福だるまを始め、必勝だるま、安産だるまなどがずらりとだるまが並び、まさに圧巻。奥には工房があり、真夏だというのにたくさんのだるまを制作中。私は高崎だるまの勇壮な顔が好きなのですが、赤く塗られただるまに墨色の眉やヒゲが少しの筆の迷いもなく見事に描かれていくのに、ただただ感心するばかり(詳しい制作課程は高崎市の公式サイトの中の「観光」に説明があります)。
だるまの制作風景
高崎だるまの眉は「鶴」を、ヒゲは「亀」を表し、さらにお腹の部分には「福入」と金色の文字が入っていて縁起のいいことこの上なしです。達磨大使の七転八起、不屈の精神をもって事にあたれば、きっとよい結果が出ることでしょう。だるまは全国各地で生産されていて、それぞれに特徴があり、本当におもしろいですね。
追記:
大門屋さんでは工房を無料で見学できます。また、夏休みにおもに群馬県内の小学4年生を対象にだるま制作教室を開催します。日程は7/24、7/31、8/7、8/21、8/28の各土曜日、午前10時?午後2時まで。またこれとは別にどなたでも体験できる45分のコースが随時あります。詳しくは大門屋さんのサイトへ